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フルコーディネートの罠?!
東京大学大学院総合文化研究科博士課程 大学院生 井伊あかり氏

先日、グスタボ・リンスというパリ在住ブラジル人デザイナーの展示を見に青山の「レクレルール・トーキョー」に行った。日本のキモノからインスピレーションを得たインスタレーションだという。
ショップのウィンドウには型紙を加工した半立体のオブジェが並べられ、これはどこかマルタン・マルジェラ風味。店内にはアンティークのキモノをリメイクした美しいドレスが飾られ、居合わせたデザイナー本人が丁寧に説明をしてくれる。
ルイ・ヴィトンなど数々のメゾンでモデリストとして腕を磨いただけのことはあって、細部に至るまで計算されたシルエットは完璧で、キモノを発想源としながらもきわめて西洋的な解釈のもと構築的なものに仕上がっていておもしろい。このあたりは元建築家という出自も影響しているよう。

とても完成度の高い作品であるのは確かだが、いまいちぐっとこないのはリアリティがあまり感じられないせい?
アート的要素の強いファッションは、90年代に台頭してきたアントワープ派やアムステルダム派でもう十分、という感もある。こうした頭で考える“高尚”なファッションというのは、今の時代のテイストとは少し違う気がする。と、ぼんやり考えていたら「ティーシャツやジーンズなどと合わせることもできます」とデザイナー。そう言われてみると確かにひとつひとつはアイテム使いでカジュアルダウンして着こなせそうだし、むしろそのほうが素敵かも。デザイナーもそのあたりのバランス感覚はきっちりそなえている。

近頃、ファッションショーを見ていて現実とのズレというか、違和感を覚えることがある。それぞれのアイテムは魅力的なのに、トータルでコーディネートされて見せられるとちょっと…。街を行く若者のファッションはミックスコーディネートが主流。フォーマル/カジュアル、甘/辛、ハイ/ローとテイストの異なるものを自由自在に組み合わせ、ファッションを楽しんでいる。そういう意味ではブランドショップの店頭やファッションショーで提案されるフルコーディネート(トータルコーディネート)という見せ方自体が、今の時代感覚に照らし合わせてみると古いのか。セレクトショップの隆盛もその流れを反映しているのだろうか。…などと、さまざまに思いをめぐらせるきっかけとなるイベントだった。
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