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ポストモダンと京都
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M&Lインスティチュート 代表 高坂貞夫氏

3/15号の「感性とロジック」で80年代前半に新聞を読むのをやめたというお話をしましたが、目から入る刺激をセーブして5感を働かせていると「ポストモダン」というキーワードがぴったりフィットしてきました。そんな時、木村庄三郎さんが“ポストモダンはボヤッとしか見えないが、プレモダンに帰るとポストモダンが良く見えてくる”とおっしゃってたので、それじゃプレモダンはフィレンツエだということで早速イタリアへ。

ローマ経由でフィレンツェの中央駅を降り立ったとたん、ヒューマンルネッサンスを感じてしまいました。かってアルビン・トフラーが中世の街に身を置いたとたん、その時代のライフスタイルが見えてくるといっていましたが、ダビンチやミケランジェロを触発した街の感性や人間主体の文化を全身で感じることが出来ました。まさにマンジャーレ、カンターレ、アモーレの世界です。わくわく、ドキドキ、知性とエモーションと魂にこれほどここちいい街はそうざらにないでしょう。

ふり返って京都、18歳に北海道から出てきて以来の長いお付き合い。とても百万都市とは思えないヒューマンスケールと、街の作法とでもいえる全体最適と個の主張とのインタラクティブな関係。模倣を嫌い、トレンドよりはスタイルを評価する風土。またそれを支える知的インフラ。よそ者が京都に入ってきて感じる刺激は、ヤンケロビッチの言う“意識のピラミッド”のすべてに作用するような気がする。きっと日本人のDNAにフィットする形で長いプロセスを経て、生活行動が、テースト(志向、感性)と一体化して様式美の世界にまで高められ、さらには生活基準、価値基準や社会との接点で持つ価値観、信条のレベルにまで高められて“道”の世界が出来上がったのではないかと感じるようになってきました。
ファッションビジネスも“主観最適”の時代を迎え、たくさんのヒントが京都にはあるように思います。たとえば京都の経済界は元気がいいといわれますが、非常にユニークネスを持っています。顧客迎合ではなく、まず自分が何者であるかということをとても大切にします。このナロー&ディープがアイデンテティを強くすると同時に、持続的なイノベーションを生むと同時に、国境を越える普遍性へと発展していくのではないかと思います。面白いことにこれら元気のいい会社のほとんどが京都の外から来た人が創業しているという点です。丸ビルや六本木ヒルズにも出店している京とうふ“ふじの”の社長は石川県の出身です。豆腐という製造業が、エクスペリエンスビジネスにまで発展していったプロセスを伺うと京都という“場”から受ける刺激、出会いが創造と進化につながったということです。

また京都には“格”のある店という言い方をします。これは高級な店ということではなく、お店の側が“サーバント・リーダーシップ”を発揮する店とでもいうのでしょうか。
駆け出しの頃、大先輩に祇園の小奇麗なカウンター主体のお店に連れて行ってもらいました(もちろん一見さんおことわりです)。最初に飲み物の注文を聞いてくれただけです。お料理を決めるのはカウンターの中の大将です。でも私を連れて行ってくれたお馴染みさんの箸の運び具合を見計らって、今日はガツガツ系だなとか、まったりしてはるなあということをくんでメニューと品数が決められるのです。奥に小部屋があっても普段は使いません。お馴染みさんがちょっと内緒話でもあるときに使わせてもらう程度です。このようにカスタマイズしたサービスですから、カウンターに6~7人で一杯です。こんなにおいしいのやったらもっとお店を大きくしたらと言ってみたら、“そんなんしたら味が荒れてまうがな”という返事でした。
決してマスに迎合しない、作り手・売り手主導を貫きながら、カスタマイズサービスと両立させる。“一見さんおことわり”にはそんな知恵が隠されているのです。
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