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My SMD 《Part2》 |
(有)接客技能研究社(SSI) 代表取締役 宮村幸四朗氏
「何故売れないの」という質問を投げかけて必ず帰ってくる返事は『お客様が少ない』『商品がない』という言葉が大半です。 SMD(※Sales Merchandisingの略で、当社オリジナル用語)調査の後に、「今日1日で何組のお客様が入店されたと感じますか」という質問をすると、実際の入店客数の1/5~1/6の答えが返ってきます。 つまりお客様が少ないのではなく、お客様に気づいていないというべきでしょう。 そして、お客様への声掛け回数も、入店客数に対して20%程度と同じような数値結果が出てきます。 『商品がない』という言葉も同様で、その日\300,000程度の予算であれば、在庫は10,000,000以上あります。 在庫の3%の予算であっても「商品がない」というのは、どういう事でしょうか。 結局『放っておいても売れるものがない』ということになります。 所謂売れ筋商品となるのは、これまでの経験から20%程度、また死に筋も20%程度です。 残り60%の売り筋を如何に売れ筋にしていくかが販売員の役割の一つと言えるでしょう。 私は、売れない事実に対して責めたことは一度もありません。 何故なら現場は売れた方が楽しいし、誰もさぼっているとは思わないからです。 只、折角ご来店頂いたお客様にお声を掛けましょうと呼びかけます。 入店されたお客様の5人の内4人の方がお声すら掛けて貰えていないという事実に対して、お客様に気づく事を求めて、その為の手法を教えます。 接客の基本は、売る以前に、お客様のお手伝いをすることです。お手伝いをするためには、お客様に気づかなければ、お手伝いは出来ません。 つまり気の利いている人が、この時点では求められる人材となります。 声掛けの次は、接客です。お客様にお声を掛けても、大抵は知らない素振りを取られてしまいます。 お客様が、販売員の声掛けに対してあいづちをしてくれたら接客です。 つまりコミュニケーションがとれたことになります。次は、鏡の前や、試着への誘導です。 ここでは、お客様のニーズを充分に捉えた上での表現力が決めてとなります。 商品知識と貴女自身の表情やボキャブラリーが多いに発揮される場面です。こうして最終的にお買い上げに繋がっていきます。
売上を気にする経営者は当たり前ですが、販売機会(チャンス)がどの位あったかを気にする経営者は少ないようです。 SMDは販売チャンスを、お客様が意志決定する個所毎に設定し、調査し、その結果に基づいて指導していく方法をとります。 店舗を血液検査のように数値で診断し、問診や聴診器で行うように視覚と問診で診察します。そこから処方箋となる教育カリキュラムによって 治療という指導を行います。従って、店舗が健全化し数字が上がるのは、理にかなった当然の結果ということが言えるでしょう。 品揃えから、売場の課題、そして接客迄、SMDはその改善を具体的に行える画期的な手法です。
次回はいよいよシリーズ最終回。新たにバージョンアップしたMy SMDの手法をお伝えします。お楽しみに!
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